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「〜外国人同士が日本で婚姻する場合〜」

 
杉本和也 (杉本和也事務所)
  2003/12/08


行政書士 杉本和也氏が、プロの観点から身近な問題を取り上げて
難しい法律をわかりやすくお届けします。(編集局)






はじめに

  日本国内には、現在多くの外国人が在留しております。
外国人同士が日本で、結婚するケースもあると思います。今回は、その場合の手続きをお話します。

 婚姻にあたって一番重要なのは、当事者同士の「結婚したい」という意思であることは当然ですが、先回(第1回)で述べたように、当事者の国籍を有する国の法律で「婚姻の実質的成立要件」を満たしているかどうかを確認する必要があります。

 婚姻の実質的成立要件を満たしていることを確認した上で、婚姻を成立させる為の手続きを行います。


 日本で婚姻する場合は、

@ 日本の法律に則って手続きを行う
A 当事者の一方の本国法に則って手続きを行う


以上、2つの方法があります。

Aの方法の場合の一例は、
当事者が同一国籍の場合は、在日本の大使館で、その国の法律に基づいて婚姻を成立させる方法などがあります。

この場合は、既に婚姻は有効に成立していますので、その後に、@のように婚姻届を市町村に提出しても受理してもらえませんので、ご注意下さい。

@の方法の場合は、結婚届に必要事項を記載して、

(1) 婚姻要件具備証明書(この証明書を添付できない場合は、
   当事者の本国法の内容を明らかにした証明書等)

(2) 国籍証明書(旅券の写しでも可)

(3) 外国語の添付書類はその訳文

を添付して、市町村役場に届け出て、それが受理されることにより、有効に成立します。



【婚姻届の書き方】

婚姻届の書式は、日本人の婚姻者が届け出る婚姻届と同一の用紙です。
日本人と異なる事項は、以下の通りです。

 

1.婚姻届の必要枚数 1通で足ります。

2.当事者の氏名、生年月日、住所

カタカナで氏・名の順で記載します。氏と名の間に読点をうちます。生年月日は、西暦でかまいません。
住所は、通常外国人登録をしてある場所です。

3.本籍欄

当事者の国籍のみの記載で足ります。

4.署名押印

外国人の場合、署名のみで足ります。


【在留資格の変更手続き】

 婚姻が有効に成立した後に、妻の在留資格の変更が問題となる場合があります。
現在の在留資格に則って仕事等を続けるか、その他の事情により「家族滞在」に在留資格を変更する必要が生じることもありますので、ご注意下さい。

尚、「家族滞在」の資格で、パート勤務を希望する場合は、資格外活動許可の申請をする必要があります。

次回もお楽しみください。

プロフィール
杉本和也(すぎもと かずや)

1997年8月に『杉本和也事務所』設立。現在、静岡県東部を中心に精力的に活動を行っている。1999年1月には入国在留審査関係申請取次者として承認される。主に外国人のための法律相談や無料相談会も月に1度、開いている。

ホームページ:
http://www.numazu.to/sla/

所属団体
日本行政書士会連合会
静岡県行政書士会